本をよく読む人なら、言葉は字で覚えると思います。
ですが、本を読む量が少ない人だと、耳で覚えることが多くなりそうな。
そうすると、けっこう間違いが発生するんですよね。
「ひま」なのか「しま」なのか。
他にも同じようなものはたくさんありそうです。
取り付く暇もない
取り付く島もない
とりつくひまもない
とりつくしまもない
これ・・・どちらかの表現は間違いですが、わかりますか??
取り付く暇もない
⇒ 間違い
取り付く島もない
⇒ 正解
語源から考えれば実はわかりやすいんです。
漂流、見渡しても避難できる島はなし。
その途方にくれた気持ちを表現している。
船で海に出たのはいいが、嵐にあったため、どこかの島に船をつけたい。
しかし、島が見つからないという状況。
ということで自分側中心の言葉なんです。
「取り付く島もない」の意味とは
相手がつっけんどんで話を進めるきっかけがみつからない。
(「つっけんどん」…無愛想なさま、態度や言葉がとげとげしていて不親切なこと)
頼れる所もなくどうしようもない。
あくまで「途方にくれること」ですね。
忙しいことではないんです。
相手が「つっけんどん」である理由が、「忙しい」ってことはあると思いますが
(そこから誤用が始まったんだと思います)。
「取り付く暇がない」というと、「相手が忙しくて暇がなさそう」っていう相手中心っぽい言葉になりますね。
でもそれは間違い。
「取り次ぐ暇がない」なら意味は通りますけどね(笑)
その場合は、忙しい人の代理人が言うような言葉になっちゃいますね。
あと、
「取り付く隙がない」(とりつくすきがない)
「取り付く隙もない」(とりつくすきもない)
という言葉を調べている人もいますが、これは「暇がない」から派生してまた新たに生まれた言葉ではないでしょうか(^_^;)