ひなぴし ドラマ考察

会いたくて、会いたくてふるえるシンドローム。トケルのブログ。

先生の体罰も問題だけど人格否定の方がさらに問題ではないかと思う

学校の先生の体罰により、命を落とすことになった高校生のニュースをみて。

 
この件についての真実は関わった人にしかわからないので何とも言えない。
 
けど、経験から思うこと。
 
 
まず体罰はいけないとは思う。
 
大人が子どもに、どんなに小さくてもケガをさせるような行為はしちゃいけないと思う。
 
だって、教育というのなら、教育上、人にわざとケガをさせるようなことをしてはいけないって教えるよね。
 
教育は例外…なんて、子供には通用しない。
何か事情があれば手を上げてもいいんだ!と思うはず。
 
「おまえのためだ」って言われて、校長から殴られても、その先生は納得するのか。
 
 
どちらというと僕は、実は、子供を叱る時に多少は叩くという行為があってもやむを得ないと思う方ではあったのだが…
 
でもそれは痛みが続くようなものであってはいけない。
 
自分がされたら嫌なことは子供にもやってはいけない。
 
それはやってもいいんだよ、と教えているようなもんだから。
 
痛みをもってダメだと教えるっていうのは、動物やペットのしつけと同じ。
 
そのやり方でいいの?とも思うし。
 
 
ただ、チカラを誇示するようなこどもにはやはりチカラでの対抗、しつけしかないと思う。
 
争いが起きる前からチカラで押さえ込もうとするのは間違いだけど、起こってしまってからはそうであってもしかたない。
 
 
戦争する気はこちらにはなくても攻めてこようとされる可能性はある。まずは話し合いでの解決を目指し…となるだろうが、もし本当に攻撃を受けた時、それでも無抵抗に話し合いを…て言えるか?相手が弱小な国であっても、ここは武力をもって全力で自衛するはず。
 
 
暴力的なこどもとそうじゃない子を同じものとして扱おうとすることは無理がある。
 
 
チカラで無抵抗な相手に手をあげるのは、理由がどうあれやっぱりやってはいけないこと。
 
やってるうちに、怒ってることに対しての思いよりも、やってる側のストレスとか性格が合わないとか、そういう別の思いと混同してしまう…
 
そういう風に、冷静ではない状態にしてしまうと思う。暴力は。
 
 
ただ、こどもがダメージを受けるのはチカラによる攻撃よりもむしろ「口撃」の方ではないかと思う。
 
これが怒る側が冷静ではない時に起こりやすそうだから、実際には暴力とともに発せられることが多く、たたく・殴るとひとつのものとしてとらえられているんじゃないかと思うんだが。
 
殴られて痛い、というのは、大怪我でなければ一瞬で終わる。
 
でも本当に痛いのは、しかもずっと、長い間本人を苦しめるのは、
 
心に傷をつけられること。
 
 
これがこどもにとっては取り返しのつかない事態になると思う。
 
 
こどもが生きている、見えている世界は驚くほどせまい。
 
家族、学校、部活
 
それがほぼ世界の全てではないかと思う。
 
 
その世界の中で、親、先生、そして顧問という人がどう見えるかというと、
 
「王様」
 
王様の言うことは絶対で、逆らうことは許されない。
 
最近は先生に従わない子も多いと聞くが、そんなやつがクラスの全員なわけではない。
 
あくまで数名の、親から先生は信用するなと言われている子が先導して他の子も引きずりこんでいるだけだ。
 
そうやって先導している子も、また他の子からすると、自分の人間関係の中における王様なのだ。
 
 
とにかく1対1ならほとんど先生や顧問は王様なのだ。
 
 
その王様から、
 
言い方はもう少し違うにせよ、
 
「おまえはダメなやつだ」
 
「救いようがない」
 
「おまえのやってることは無価値だ」
 
と、こどもが受け取られることを言ったら…
 
それは世界全体からそう言われているに等しい。
 
 
この世界で役に立たない人間なんだ
 
必要ない人間なんだ
 
 
と思ってしまったら…
 
それは、命を絶とうと思ってもおかしくはない。
 
この思いは身体的な痛みと違って、たぶんずっと消えない。
 
 
いや、大人になったらそんなことたくさんあるよ!
 
だから子供のうちからそんなのに影響される子が弱すぎる!
 
 
みたいに思う人もいるかもしれないが、
 
子供は大人と違って、自分の居場所を決める自由がない。
 
ここの社長とは、上司とは合わないから辞める。
 
とか、無理。
 
たまたま良い環境の中にいれば、完全に守られていることになるが、
逆に大人以上のストレスを受けてしまう状態になりかねない。
 
 
体罰が問題。
 
体罰を苦にして自殺とか、
 
ちょっと違うんじゃないかと思う。
 
 
言葉による、ある種の洗脳みたいなものではないかなと。
 
それは影響を受ける人もいれば受けない人もいる。
 
「こうやってみんな強くなってきたんだ」
 
いやいや、全員に同じ方法でしか指導できない人が、できる先生、できる監督とは到底思えない。
 
成功する人がいる影に、それと同数いやそれ以上につぶされた人がいるんじゃないだろうか。
 
 
 
自分自身はスポーツが特別できるほうでもなかったが、できなくもなく、要領は悪くなかった方だから自分の体験としては無いのだが、
 
とくに中学時代、目の前でこういう扱いを受けている人は何度もみた。
 
 
あの人は今、最近のニュースをみてどう思ってるんだろうか。
このブログへメール 削除依頼