映画「そして父になる」感想・口コミ・評価・評判・レビュー、福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー、真木よう子、是枝裕和監督、カンヌ国際映画祭審査員賞
映画館で何度か予告をみているうちに・・
予告の動画だけで泣いてしまいそうになっていた映画。
これは・・こどもがいる人ならたぶん泣くだろうし
これからこどもを持とうと思っている人のためにもなる映画・・
と勝手に予想した上で、観に行ってきました。
スポンサーリンク
壮大なお話・・という感じではなく
人間の感情を描いた映画なので、派手な感じは全くありません。
また、明確なラスト・・という感じでもない映画でした。
※※ ネタバレあります ※※
ストーリー
学歴、仕事、家庭といった自分の望むものを自分の手で掴み取ってきたエリート会社員・良多(福山雅治)。自分は成功者だと思っていた彼のもとに、病院から連絡が入る。それは、良多とみどり(尾野真千子)との間の子が取り違えられていたというものだった。6年間愛情を注いできた息子が他人の子だったと知り、愕然とする良多とみどり。取り違えられた先の雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)ら一家と会うようになる。血のつながりか、愛情をかけ一緒に過ごしてきた時間か。良多らの心は揺らぐ……。
感想・口コミ・評価・評判・レビュー
★「泣かせよう」という映画ではなかった。ある意味では拍子抜けしたけど、だからこそリアルな感じはした。なんていうか、泣かせようとしたらどうしてもわざとらしい感じになってしまうし。だから、「泣こう」と思っていくと・・あれ?ちょっと違う・・ってなる可能性もある。
★結末は・・ハッキリとは描かれない。ぼくの感想としては、最終的には血を選ばずに6年間の過ごしてきた時間を優先したのかな・・とおもったけど、これは人それぞれ違う風に思うかもしれない。
★観る人がみんな「自分だったら・・」と考えながら観ると思うので下手に結末が描かれないことで、それぞれの答えを探す・・そういう映画なのかとおもった。
★福山雅治演じる主人公の父親(夏八木勲)と母親(風吹ジュン)が全く逆のことをいっていた。父親「結局は血だ」母親「夫婦だって長年一緒にいれば似てくる」どちらも間違いじゃないなぁ・・と。
★いろんな親子が描かれる映画。福山雅治演じる主人公の家庭、リリー・フランキー演じる家族、福山雅治の役のその父親・母親との親子関係、取り違えを意図的に行わせた看護師の家庭・・。血も大事だけど、結局は「だんだん親子になっていくものなんだよ」ということが教えられた気がしました。
★・・というのも、感じ方は人それぞれかも。
★結末は、どちらにもとれる感じ。こどもを交換するのか、そのまま血はつながってないけど育てるのか。ただ、どちらを選んだにせよ、この2つの家族がこれからは良好な関係でつきあっていくんだろうなということは垣間見えて、救われた気がしました。
★また、題名が「そして父になる」ですから、あくまで「主人公が父親になる」ということがテーマなんだろうと。それって、やっぱり子供が生まれた瞬間に父親になれる・・ものじゃないんですよね・・。リリー・フランキーさんの役の父親はすでに3人もこどもがいて、仕事より家庭・・という考え方だったので、父親としては立派なんだろうなと(ただし、社会的に立派かどうかは・・(笑))
★最後には初めて福山父が父親になることで、リリー家とも良好になる・・。そして・・どういう選択をしたのかは、観る人が答えを導いて・・と。
★これ、今から子供をもつ男、もしくはまだ子供はいないけどいつかはもつかもしれない男、さらに今はその気がない人も・・とにかく男はみた方がいいだろうなと思う映画。今こどもがいなければ・・それこそあまり何の感情も抱かないかもしれませんが(笑)それでも、これは観た方がいい映画。こどもと父親の関係って・・難しいと思うんですよね。それについて一度考えてみるきっかけになると思います。また、自分と自分の親のことを考えるきっかけにもなるかなと。
★樹木希林さん、できた婿に気を使いまくるおばあさん役で出演されてました。