「であい」という言葉は「出会い」という書き方が一般的だと思うのですが「出合い」という言葉もあるようです。
★日本語は変化していくものだ
★一般的に使われるようになれば、それはもはや正しいと言える
この考え方からいけば、「であい」は全部「出会い」と書いても間違いなさそうですが・・
辞書とか新聞ではどのように使われるのか という観点から調べてみました。
出会いと出合いはどのように使い分ければ良いのか…
ちなみに、辞書でも違う場合はあるので、あくまで参考にということで。。
「あう」という漢字の意味
「合う」と「会う」はやっぱり少し意味が違う言葉ですね。
「合」
=互いに同じ動作をする、一緒になる、一致、合致、程度、調和
=両方がくいちがわずにぴったりと合わさる、符合
「会」
=主に人と人のであい、対面、立ち入り、立ち会い
=ある所に集まってあう
「出会い」の意味
であうこと。思いがけなくあうこと。めぐりあい。
「出合い」の意味
川や沢などの合流する所。「本流との―」 男女が密会すること。あいびき。 取引で、売り手と買い手の値段・数が一致して、売買が成立すること。「―がつく」
日本新聞協会の新聞用語集 書き分けの例
出合い : 売り買いの出合い、新聞との出合い、出合い頭、出合残高、出合い茶屋
出会い : 人と人との場合
「出合い」と「出会い」の違いとは?
人と人の場合は「会」
人とモノ、モノとモノは「合」
という使い分けをする場合が多いようです。
だから、例えば「本とのであい」は「本との出合い」となりそうですが・・
どの辞書をみても、「出会い(出合い)」というような書き方がされており、出会いと出合いには明確な分けはないのではないか?という気がします。
本は、本の方から来てくれることはない。だから「会う」じゃない、という人もいれば、いやこの素晴らしい本とのであいはあえて「出会い」と言いたい。という人も多いような気がします。
それを「間違いです」といえる根拠もなさそうです。
ただし、この場合は「人とモノだから、出合いだろ!」と言ってくる人がいる可能性があるということは覚えておきましょう。
「出合い」で「男女が密会すること。あいびき。」や「出合い喫茶」が使われるのはなぜかという疑問が残りますが・・・
◆「男女が密会すること。あいびき。」の場合 その時に初めて顔をあわせるわけではない・・・「会う」は初めて顔をあわせるというような意味があるのかな・・・
◆「出合い喫茶」 あるところに集まろう!と特定の相手と約束をして顔を合わせるわけではない・・・「会う」は約束の上で顔をあわせるという意味があるのかな・・・互いに同じ動作をするという意味が強いのかな・・・
と思いました。
出会いと出合いの分けは難しいですね。。
ただ、現代ではおそらくほぼほとんど場合、であいは「出会い」と書かれていると思うので、そのように書いて問題ないと思います。
けど、文学的なものではあえて「出合い」と書かれている場合もあるってことですね〜