ひなぴし ドラマ考察

会いたくて、会いたくてふるえるシンドローム。トケルのブログ。

映画「のぼうの城」感想・レビュー・評価・口コミ、野村萬斎、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、西村雅彦、鈴木保奈美、佐藤浩市、芦田愛菜

映画「のぼうの城」

感想・レビュー・評価・口コミ

野村萬斎、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、西村雅彦、鈴木保奈美、佐藤浩市、芦田愛菜

『のぼうの城』オフィシャルブック

予告を観て気になっていた「のぼうの城」観にいってきました。

もともと、2011年9月17日公開の予定だった映画が延期された・・という話は知ってました。
「水攻め」のシーンがあり、「津波を連想させる」ということで延期されたんですよね。。

たしかに、観てみて、ある意味すごいリアリティだなと思いました。
東日本大震災が起こる前に作られていたとすると、逆にすごいと感じる部分もありました。

ただ、やっぱり公開に際して、当初は入っていた「人が水に飲み込まれるシーン」等は一部修正・カットがあったそうです。

この映画の題材の話は、日本史好きな僕もそんなによく知らない話だったのですが
史実に基づく話、と聞くと、より魅力的に感じますよね。

たしかに、ドラマチックな展開の部分はフィクションでしょうが
「事実は小説より奇なり」と言います。

実際にこんなことがあったかも!?もしくはもっとすごいことがあったのかもしれませんよね。
そう思うと、とてもこの話や主人公である成田長親について調べてみたくなりました。

 

※ネタバレ的なこともあるかもしれません※

のぼうの城 | Movie Walker

のぼうの城 @ぴあ映画生活

映画『のぼうの城』 - シネマトゥデイ


作品データ
映画 のぼうの城

製作年  2011年
製作国  日本
日本公開 2012年11月2日
上映時間 145分
配給   東宝 /アスミック・エース
ジャンル 人間ドラマ
監督   犬童一心、樋口真嗣


あらすじ・ストーリー
戦国末期。天下統一を目前に控えた豊臣秀吉(市村正親)は、最後の敵、北条家に大群を投じていた。周囲を湖で囲まれ“浮き城”の異名を持ち、人々が平穏に暮らす“忍城”に対し、秀吉は2万の軍勢で落とすよう、寵愛の家臣・石田三成(上地雄輔)に命じる。忍城の侍たちに緊張が走る中、農民や子供たちと楽しそうに戯れる侍、成田長親(野村萬斎)がいた。城主・成田氏長(西村雅彦)の従弟で、智も仁も勇もないが人気だけはある不思議な男。領民からは“でくのぼう”を意味する“のぼう様”の愛称で呼ばれ、皆に慕われていた。そんな長親に密かに想いを寄せる城主の娘、甲斐姫(榮倉奈々)。長親の幼馴染で歴戦の強者、丹波(佐藤浩市)。その丹波をライバル視する豪傑・豪腕の和泉(山口智充)。戦の経験は無いが“軍略の天才”を自称する靭負(成宮寛貴)。緊迫する仲間たちを前に、長親は呑気なことを言って皆を唖然とさせるが、ある日、天下軍が遂に忍城を包囲する。成田氏長は「秀吉軍とは一戦も交えずに速やかに開城せよ」との言葉を残し、長親に城を任せ、既に小田原に向かっていた。忍城の500人の軍勢では2万の大軍相手に戦っても勝ち目はない。やむなく開城することを決意する長親たちだったが、天下軍の威を借り、なめきった態度を取る長束正家(平岳大)と対面した長親は、一転戦うことを決意。長親のその強い決意に導かれるように、丹波をはじめとする武将たちや普段から長親を慕う百姓たちも立ち上がる。それは、戦によって名を挙げることに闘志を燃やす三成の思う壺であったが、秀吉に三成を支えるよう命を受けた盟友・大谷吉継(山田孝之)だけは、忍城軍のあり得ない士気の高さに警戒心を抱く。忍城軍は襲いくる大軍を前に、農民や老兵までが侍に劣らぬ活躍を見せ、地の利を生かし、騎馬鉄砲や火攻めなど多彩な戦術で天下軍を退けていく。想像を超える忍城軍の奮闘ぶりに三成は、城の周辺に巨大な人工の堤を築き、それを決壊させる“水攻め”を決断。濁流が流れ出し、領民たちは高台にある忍城本丸に必死に逃げ込む。このままでは本丸が沈むのも時間の問題。だが、忍城軍が絶望に包まれる中、長親はただ一人で武器も持たずに小舟で三成が築いた堤へと向かっていくのだった……。


感じたこと
★上映時間けっこう長めですが、最後まであきることなく観られました。

★何が良かったか、一言で言うと、キャラクターとそれを演じる出演者に魅力があったなと。そういう作品を書かれた原作者の腕かもしれませんが、みんなそれぞれに魅せられるキャラクターだなと感じました。

★野村萬斎さん。今までほとんどお見かけしたことがないのですが(^^;みんなの人気を集める「のぼう」こと成田長親を見事に演じられていました。実際本人にも不思議な魅力がある方なんだろうなと。舞台挨拶の動画をみて、さらにそう思いました。軽い感じの人なのに、実は企みや強い意思みたいなものを持っている・・そういう役って難しいと思いますが、この人だからできた!そう思いました。

★山口智充さんこと、グッさん。途中で、1人で何十人もの兵を相手にするシーンがありますが、すごい迫力がある武将を演じられていました。まさに豪傑!という感じ(笑)

★上地雄輔さん、「カッコイイ」雰囲気を醸しだした石田三成でした。バカ・・というイメージとは違い、知的ではあるが意地になってしまう・・感じがよく出ていました。何でしょう??髪型?服装のせいかな?全然別の人にもみえるあたりが、この人も演じることがなかなかうまい人なんだなと感じさせてくれました。

★山田孝之さん、勇者ヨシヒコのイメージが強すぎますが(笑)闇金ウシジマくんみたいなハードな役もこなし、今回も少し豪快な役でした。好きな役者さんなので少しずつでも普通の映画・ドラマに戻ってきてくれればと思います。。(たぶん、個人的な騒動があってから、あまり大きい仕事やってませんよねぇ・・)

★成宮寛貴さん、相棒とはまた違う感じでした(笑)

★西村雅彦さん、良かったです。「ふぬけ」な感じが(笑)あの感じはこの人しか出せない、いやこの人が一番うまく出せるんだと思います。

★鈴木保奈美さん、これからこういう感じの役をけっこうやっていくのかな??殿の正室役でした。あ、殿は西村雅彦さんです。

★佐藤浩市さん、山口さん同様に豪傑の役でした。乗馬のシーンは本人が乗ってらっしゃったようにみえましたが、あれはけっこうすごいなと。

★時代劇は本当に新時代に入ったと思います。再現度が半端ない。CGフル活用で、本当にそういう世界がそこにあるようにしかみえません。一部は実写だと思いますが、実写と組み合わさることで、実際の日本の田畑の中に小城が存在している・・そういう映像が楽しめます。これを観られるだけでも、時代劇の戦闘シーンをみるのはとてもワクワクします。

★水攻めについては、本当に水の怖さがよく現れていたと思います。変な話ですが、東日本大震災がなかったら、この映像をみても「そこまでのことにならないだろう??!!」と思ってしまっていたんじゃないかと。だから、ここまでの映像を作っていたことがすごいなと、大震災前に。

★現実に、たしかに水攻めが行われ、何らかの事情で石田三成が作った堤が決壊して、石田軍に多数の被害があったという記録が残っているそうです。実際にはどういう理由で決壊したか不明ですが、この映画のようなドラマチックなことがそこで起こっていても全くおかしくないと思います。実際に3千人そこそこの手勢で2万人を相手にもちこたえた城ですから。

★原作は読んでませんが、原作ファンだと「内容が薄い」と感じるんだろうなとは思いました。というのも、やっぱりこの限られた時間の中で全てのキャラクターを掘り下げることはできないし、見せ場を作ることは不可能。そういう部分は感じましたが、その前提の中では十分魅力的にみせていたとぼくは思いました。「原作をそのまま映画化すること」は求めちゃいけませんよね(笑)だったら2時間そこそこで終わるわけない。初見の人にその原作のエッセンスがうまく伝わるかどうか、そこが大事なのではないでしょうか。そういう意味では合格だと思います。映画「のぼうの城」は。


原作
『のぼうの城』の原作は、和田竜による日本の歴史小説です。

のぼうの城 上 (小学館文庫)
のぼうの城 上 (小学館文庫)

のぼうの城 下 (小学館文庫)
のぼうの城 下 (小学館文庫)

このブログへメール 削除依頼